経営とITの融合(3)

 経営とITの融合(2)では、将来の事業ドメインモデルを策定するところまで終了しました。経営戦略フェーズも中盤に入ります。

(5)CSF(重要成功要因)の抽出
 将来の事業ドメインモデルを実現するための目標をたてます。ここでも環境分析をした時のように、メンバーが集まり、ブレーンストーミングを行い、将来の事業ドメインモデルに近づくための条件をたくさん挙げていきます。


 現状の事業ドメインモデルと将来の事業ドメインモデルとのギャップを埋めるのにはどうすればいいのかということを考えるとよいでしょう。集まったアイデアを集約し、CSFを3~4個程度に絞り込めたらベストです。数が多すぎると実現性の低い総花的なものになってしまいます。
 抽出したCSFは経営資源、効果、制約、期間などを考慮のうえ、優先順位を付けます。

(6)マネジメント要件へのブレークダウン
 (5)で抽出したCSFを達成させるために、マネジメント状況が、どのような状態を達成していなければならないのかを考える必要があります。マネジメント要件を漏れなく抽出するためのリファレンスとしてビジネスエクセレンスモデルというものがあります。

 <ビジネスエクセレンスモデルの9つの視点>
1・ミッション・ビジョン
2・戦略
3・意思決定とリーダーシップ : 意思決定をどう行うか、リーダーシップがどうあるべきか
4・サプライヤー : 仕入先への対策
5・内部プロセス : 社内の業務プロセスをどうするか
6・チャネル : 販売先・流通への対策
7・顧客 : 顧客への対応
8・情報・知識の共有と活用 : 横のつながりでも共有されるような仕組み
9・人的資源 : 人がどう変わるべきか
 1は将来の事業ドメインモデルが入ります。2はCSFのことです。3~9まではCSFごとに検討することになります。要素すべてを網羅する必要はありません。埋められるところだけで結構です。

(7)戦略マップの作成
 (5)で抽出したCSFと(6)で抽出したマネジメント要件をバランススコアカード(BSC)の4つの観点にマッピングします。バランススコアカードについては、当ブログで紹介させて頂いています。
バランススコアカード
 CSF及びマネジメント要件がどういう因果関係をもって戦略目標に寄与しているのかを考えながら要件間を矢印(→)を用いて結び付けます。策定したCSFは通常お互いに影響を与えながら戦略目標に通じています。線がうまくつながらないようであれば、設定したCSFが誤っているか曖昧さが残っている可能性がありますので、CSFを策定する(5)のフェーズまで戻って再検討する必要があります。
 線がつながり、学習と成長の視点から財務の視点までの因果関係を鮮明に説明することが出来れば戦略マップは完成です。
 戦略マップはインフラへの投資(学習と成長の視点)が、内部プロセスを通じて顧客満足をもたらし、結果的に利益(財務の視点)に結びつくかを表すものなので、それ自体が収益構造モデルになります。

 戦略マップまで出来ました。次回は、戦略マップのモニタリング指標を考えるところからになります。

(続き)

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ITコーディネータ | コメント(0) | トラックバック(0)2007/03/25(日)23:20

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 新木 啓弘

Author: 新木 啓弘
     (しんき よしひろ)

徳島県出身/東京都在住

株式会社インフォクリエマネジメント 代表取締役

中小企業診断士
ITコーディネータ
ISMS審査員
ターンアラウンドマネージャー(NPO法人金融検定協会認定)

砂にこぼれた雨の滴が
川と流れて海に向くように
人は生きて何を残そうか?
こんな小さな命だけど・・・
  「からっぽのブルース」より

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